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「葬式や墓は要らない」と言う親には要注意!

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高齢の親の中には、ゼニゲバな宗教行事を心底嫌っていたり、あるいは遺族(子供達)の事を思って「葬式は行わなくて良い」とか「墓なんて要らない」と言う人も少なくありません。しかし『葬式(や墓)が要らないなら安上がりで助かるわ〜』なんて暢気に考えていてはいけません。そういう事を言う親に対しては、生前から十分な対策を講じていないと、いざ亡くなってから大きな問題になりかねないです。

というのは、たとえ親自身が「葬儀は不要だ」と言っていても、実際にお葬式を上げないで済ませられる家庭は少数だからです。親戚が猛反対したり、地域のしきたり〜ご近所付き合いの都合で葬式せざるを得ない、などと何かと思うように行かないのが常です。

お墓を建てないのは、まだハードルが低いので十分可能ですが、お葬式を行わない「直葬」は、古い世代の人達には中々理解を得られにくいです。直葬をさらに省略した「ゼロ葬(遺骨を火葬場で処分してもらう)」という方法なら、葬式も墓もないので親の望みを叶えられますが、東京ではゼロ葬自体が不可能です(火葬場で拒否される)。なので、たとえ親が望んでいても、物理的に行えないケースもあるという事です。

従って、親が「葬儀や墓は要らない」と言っている場合、まず自分の地域の火葬場でゼロ葬が可能かを確認する事が第一歩です。直葬は可能でしょうが、ゼロ葬は少ないので注意が必要です。

そして次に、菩提寺との関係も調べる必要があります。親が次男やそれ以下であれば、先祖代々の「家墓」に入る事は基本的に無いので、お寺との関係を心配する必要は無いです。しかし親が長男であるなら、先祖代々の家墓を継いでいるはずで、死後はその墓に納骨するのが一般的です。そして菩提寺は基本的に、葬式を行わない「直葬」は教義にそぐわないとして認めない事が大半です。よって、どうしても葬式を上げないで済ませるには、菩提寺との縁を切る墓じまいも必要になる可能性があります。

火葬場や菩提寺との関係が大丈夫でも、親の友人知人やご近所付き合いなども確認せねばなりません。葬式を行わない事を皆が理解してくれるのか、確かめておかねば後々問題になりかねません。遺族としても、後々バラバラに弔問に来られても対応が面倒で、むしろ葬式としてまとめて対応した方が心労が少なく済みます。関係者が理解してくれるのかの確認と共に、親が「葬式しない方が子供達は楽だ」と間違った認識を持っていないかも、問いただしておくべきです。

反対する親戚を黙らせるには遺言がベスト

これらのハードルがクリアできたのなら、最後に残る問題は親族の説得です。親戚が多い場合には、必ず葬式を行わない事に反対する人が何人かは出てくるはずです。いざ親が亡くなって、遺族である妻や子供達が「葬式はするなと言っていた」と説明しても、親戚が全員納得する可能性は非常に低いです。必ず「そうは言っても世間体がある」だとか「我々は葬式の参列に来たのだ!」と猛反対に遭うでしょう。

こうした頑固な親戚を遺族だけで説得するのは、相当に骨が折れる作業ですし、絶対に認めない輩も出てくるかも知れません。従って親には、生前の段階から親族に「葬式はしないで欲しい」と自らの口で説得させるか、最低でも遺言で一筆書いて貰う事が重要です。エンディングノートのような緩い文章では不十分で、頑固な親戚を黙らせるには、やはり法的拘束力がある遺言の形にするのがベストです。遺言であれば、頑固な親戚も納得せざるを得ないですから。

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一方、葬式に比べれば「墓を建てない」というのはハードルが低く、家墓を持った長男でなければすんなり実行できるでしょう。散骨するなり、一心寺に納骨するなり、親の希望通りに供養してあげれば良いでしょう。

葬式や墓は要らない」と言う親には要注意!まとめ
・親が「葬式は要らない」と言っても、大抵は親戚やご近所に反対される
・親が長男なら菩提寺があるはずなので、直葬はお坊さんに拒否される
・どうしても葬式を行わないなら、遺言で明言させる事が不可欠

繰り返しになりますが、葬式を行わないというのは、日本社会の常識からはとてもハードルが高い行為です。よって親には、本当に強い意志でそうしたいのか、それとも深く考えずに「子供達も楽だろ?」と適当に言っているだけなのか、注意深く確認する事が絶対に必要です!

そして本当に「葬式が要らない」というのなら、遺言を書かせるべきです。ついでにその他諸々の事も整理する「終活」まで行ってくれるのなら、遺族にはとてもありがたい事なので大歓迎です。葬式や墓を拒否する親には、ぜひその思いを終活という形にまで昇華させましょう。

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