親や夫が亡くなったら行う手続き
世帯主が死去したら、家族が行わねばならない手続きが沢山あります。

通夜やお葬式を省く「直葬」のメリットと問題点

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直葬(ちょくそう)とは、通夜やお葬式を省いて、火葬のみを行う葬儀の事です。「火葬式」や「密葬」とも呼ばれます。直葬の流れは、故人の亡骸を安置した後に直接火葬場に搬送し、その場でお坊さんがお経を上げるだけで済ませます。

日本では、近親者が亡くなった際は通夜やお葬式を行うのが一般的ですが、最近では直葬を選ぶ人も増えつつあります。葬儀に詳しい鎌倉新書の調べによると、全体の16%が直葬だそうです(2014年)。

お葬式の形式の割合

直葬の最大のメリットは、お葬式の料金を抑えられる事です。日本におけるお葬式の費用は平均で200万円前後と言われており、これはアメリカ(約40万円)やイギリス(約12万円)などの諸外国と比較してかなり高額です。しかし、直葬の料金の相場はおよそ20万円と、一般的なお葬式の10分の1程度で済むのがメリットです。

※参考;2017年現在の有名葬儀社の直葬の料金は、「イオンのお葬式」が19万8千円、「小さなお葬式」が19万3千円となっています。両社とも直葬とは呼ばず『火葬式』と表記されています。

そして、故人をゆっくりと見送れるというメリットもあります。通夜やお葬式はお金もかかりますが、その準備に手間がかかる事も家族の大きな負担です。通夜やお葬式の日程や場所は速やかに決める必要がありますし、参列者への対応などもあって、遺族は故人との別れに充分な時間を取れない事が多いです。ですが、通夜やお葬式を省く直葬の場合は、そういった心配は無くなり、故人との別れを忍ぶ時間が取りやすいのです。

反対に、直葬にはいくつかの問題点もあります。その一つが、故人を見送ったという感覚を持ち難い事です。確かに、直葬は通夜やお葬式にかかる手間が省ける分、故人に思いを馳せられる時間が多くなります。しかし、何も特別な儀式を行わずにお別れしてしまう事を素っ気無く感じる人も多く、やっぱりお葬式しておけば良かったと後悔するケースもあるようです。

他の問題点としては、参列希望者からの反発です。故人の最期を見送りたいと考えるのは、親戚だけとは限りません。友人や仕事仲間など、故人と付き合いの深かった人は少なからずいるはずです。そうしたお世話になっていた人達を一切無視して、近親者だけでお別れを済ませてしまう事は、後々トラブルにも発展しかねません。トラブルまでには至らなくとも、直葬後の数日間は家に何人も弔問客が訪れて、対応に手間がかかってしまう事は考えられます。

※実際の所、直葬される人間の多くは、親族との折り合いが悪く、死を悲しまれないような存在の人が多いようです。飲んだくれで家族にDVを繰り返す親父、穀潰しで家に寄生していだだけの高齢ニート、不貞の果てに一家離散となった家族・・・などです。親族から恨まれていて、立派に葬式を上げようと思われない存在なので、最低限の直葬で十分だとなってしまう訳です。

お寺(菩提寺)は直葬を嫌がるが・・・

そして、直葬はお寺(菩提寺)との関係が悪化するということが最大の問題点です。通夜やお葬式とは、宗教的な儀式の一つです。それらを省いて納骨だけするというのは、お寺にとって好ましい事ではなく、場合によっては納骨を断られるケースもあります。

寺にとっては、葬式は最も稼ぎが大きい行事なことが、嫌われる本音でしょうけど・・・。

ただし、直葬した場合でも火葬場で読経をすれば納骨を認めるというお寺もありますので、事前に相談・確認をしておくべきでしょう。

お寺との関係が悪化しても、納骨をお寺以外の場所にする方法を取れば問題ありません。公営霊園を選んだり、遺骨を海などに蒔く散骨や、複数人の遺骨を集めて仏像を作る骨仏などの納骨方法を選択すれば、お寺の檀家になる必要はなくなり、直葬の問題が一つなくなります。

直葬のメリットと問題点まとめ
・直葬(密葬)なら葬儀料金が安く済んで手間がかからない
・ただし通夜やお葬式に参列出来なかった人と揉める場合がある
・お寺との関係が悪化する恐れもあるので注意

朝日新聞(2016年12/31号)の調査によると、引き取り手の居ない遺骨が全国的に増えており、その数が10年で2倍近くになっていると報じています。理由として、高齢の単身世帯や、お金のない「下流老人」が増えていることが挙げられています。

多くの自治体では、身元不明だったり遺族が対応しない故人は直葬形式で火葬し、遺骨を時限付きで保管しています。しかし納骨堂が満杯になり、期限を見直す自治体も増えているそうです。無縁仏とも関連する大きな社会問題と言えますが、今後は団塊の世代の大量死亡時代を迎えるので、直葬で弔われる故人はますます増加しそうです。

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