親や夫が亡くなったら行う手続き
世帯主が死去したら、家族が行わねばならない手続きが沢山あります。

お葬式代を準備する方法

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日本消費者協会の行ったアンケート調査では、お葬式の全国平均費用は188万9000円との事です。急にこれだけのお金を用意するのは困難ですから、家族の臨終が近そうなら、あらかじめお葬式代を準備しておく事が重要です。

まず最初に、あてにしてはいけない事が二つあります。一つは、香典だけではお葬式代を賄う事は、まず不可能だという点です。結婚式のご祝儀は一人3万円とほぼ相場が決まっているので、50人招けば確実に150万円の収入が計算でき、式代を全て賄う事も可能です。しかしお葬式の香典は一人3〜5千円が相場で、結婚式のご祝儀に比べると遙かに少額です。しかも香典返しも必要なので、実質的な収入は更に減り、とてもお葬式代の全てを賄えるようなものでは無いのです。

★関連ページ;香典でどの程度お葬式の費用を賄える?

もう一つの注意点は、故人のお金が使えない可能性もあることです。故人の銀行口座は、亡くなった事を銀行側が知った時点で(一時的に)凍結されるため、遺産をお葬式代に充てられないケースも出て来ます。

遺産相続する親族が少ない場合などは、先にキャッシュカードでお金を下ろしておけば良いですが、相続人が多い場合には注意が必要です。遺産の一部を勝手に使用したということで、後に相続トラブルに発展するリスクがあるからです。

以上の二点をふまえた上で、お葬式代の準備方法を検討してみます。

お葬式代の準備として、生命保険の死亡保険金を利用する方法がよく知られています。一般的な生命保険は、そもそも保険会社に掛け金の半分以上はぼったくられている商品なので、賢い選択とは言えません。しかし、一時払い終身保険なら低コストなうえ、最大85歳まで加入できるなどのメリットがあります。そして、申請後から保険金が下りるまでに最短1週間程度と、比較的換金性が良い事も挙げられます。

しかしそれでも、お葬式当日までの支払いに間に合わないケースもあります(葬儀屋は分割払いが出来ない会社も少なくない)。そのリスクを避ける別の準備方法として、葬儀保険を利用する方法もあります。

一時払い終身保険や葬儀保険など、事前準備が重要

葬儀保険は一般的な生命保険とは違い、お葬式代を支払う事に特化した保険です。葬儀保険の特長としては、加入の際に医師の診断書が不要な点や、高齢でも契約が更新出来る点などが挙げられます。そして多くの葬儀保険では、申請の翌営業日に保険金が支払われるので、即座に葬儀費用に充てる事が可能です。

また、それ以外の方法として、お葬式を先に申し込んで早期割引サービスを受けるという考え方もあります。例えば格安葬儀会社の『小さなお葬式』では、500円の掛け金で葬儀代が最大66000円割引きされる「早割」というサービスがあります。同様に、葬儀屋として全国展開して株式上場も果たしている『ティア』では、「ティアの会」という早期申し込み割引システムを導入しています。共に、掛け金が少ないのに割引額が中々大きいので、こうしたサービスを検討してみるのも良いかもしれません。但し互助会への出資は、何かとトラブルが多いので避けた方が無難です。

お葬式のお金を準備する方法まとめ
・香典だけでは全く足りない
・故人の銀行口座から葬儀代を引き出す事は出来ない
・「一時払い終身保険」や「葬儀保険」は加入条件が緩くて有効
・早期申し込み割引システムを使う

どうしても十分に葬儀代を準備出来ない場合は、一日葬や直葬といった格安のお葬式プランを選べばよいです。直葬ならば費用は20万円程度で済むので、お金が無い人でも何とかなる料金で済みます。

しかし最善なのは、高齢者が生前から葬式代を準備しておく事です。誰でも、残された遺族が借金してお葬式をする・・・なんて無様な事は避けたいでしょう。遺言代用信託や葬儀保険を活用して、自分の最期を「立つ鳥跡を濁さず」で済ませられるよう、事前の準備が重要です。

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