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香典でどの程度お葬式の費用を賄える?

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香典とは、お葬式に出席する人から遺族へ手渡される、不祝儀袋に包んだお金の事です。昔の日本では、お葬式に出席する人は故人に対してお線香や抹香などをお供えする風習がありました。しかし、お葬式にかかる費用はかなり高額であり、そうした風習は次第に金銭面で援助する香典という制度に変わってきたのです。

日本消費者協会が2014年に行ったアンケートによると、お葬式の平均相場は188万9000円とかなり高額になっています。では香典を貰う事で、お葬式の費用はどの程度賄えると見積もるべきでしょうか?

香典の相場は、故人との関係によって変わりますが、友人や職場の同僚などは5000円程度、近所の人なら3000〜5000円が一般的です。親族や家族間では香典のやりとりをしない場合も多いですが、もし渡すのであれば祖父母やおじ・おばなら1万円、兄弟姉妹なら3〜5万円、両親なら5〜10万円が相場のようです。なお、4や9といった数字は「死」や「苦」に繋がって縁起が悪いとされるので、自分が香典を渡す場合は4000円や9000円といった金額にする事は避けるべきです。

お葬式の参列者数は、故人の人間関係や地域性などによっても変わりますが、一般葬の参列者数は概ね50名以上になるようです。仮に50人が5000円ずつ香典を持ってきてくれた場合、合計で25万円の収入となります。

ただし、この25万円をそのままお葬式の費用に当てて賄う事は出来ません。日本では香典に対して香典返しをする風習もあるからです。相手が善意でくれたお金にまたお返しをするというのは非常に面倒ですが、香典返しをしないのは礼儀を欠くという風潮なので注意すべきです。香典返しの金額は半返しが基本ですから、5000円の香典を貰った場合は2500円前後の商品を渡すのが基本になります。

料金の安い家族葬でも、香典だけで賄う事はできない

本来、香典返しは四十九日の法要が終わった後に行うものですが、最近では節約目的でお葬式の当日に行うケースも増えています。香典返しをお葬式と同日にする事で、お礼品の送料が不要になり、その分節約出来るうえ配送の手間もかかりません。なお、当日に香典返しを行う場合も色々と事前準備は必要ですので、最近は手間を省くために香典を受け取らないようにするお葬式も増えているようです。

いずれにせよ、香典返しによって頂いた金額の半分は無くなると見積もるべきです。上記のように50名が5000円ずつ香典をくれた場合は、香典返し後に残るお金は約12万5000円となります。金額だけ見れば決して少なくはないお金ですが、料金の安い家族葬であっても平均50万円かかります。やはり遺族がかなりの出費を強いられるのは避けられない、と見積もるべきでしょう。

香典で賄えるお葬式費用のまとめ
・香典のお金は一人当たり約5000円と見積もられる
・香典返しでその半分は無くなる
・よって香典で賄えるのは葬儀費用の僅かに過ぎない

ちなみに、香典はお葬式の費用を賄う、援助目的のやりとりとみなされるので、所得税、相続税、贈与税などの税金が課税される事はありません。

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