親や夫が亡くなったら行う手続き
世帯主が死去したら、家族が行わねばならない手続きが沢山あります。

主な遺品の適切な処理方法と相続税

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故人が生前に所有していた品物を遺品と呼びます。亡くなった後は、遺族の手によって遺品整理がされますが、物によって処理の仕方は違ってきます。また名義が付いているものや高額なものは、相続税の計算に含める必要があります。

以下では、主な遺品の適切な処理方法と税金の扱いについて解説します。

自動車

自動車は名義が明確に定められている物であり、正式な手続きを踏まない限り、勝手に相続したり処分する事は出来ません(⇒自動車を相続する方法)。相続する場合はもちろんの事、売却や廃棄する際も、一旦遺族への名義変更を行ってから、改めて処分の手続きをする必要があるので注意すべきです。名義変更の手続き方法は、車検証、車庫証明書、印鑑証明などに加え、遺産分割協議書や相続人全員の戸籍謄本などの必要書類を用意しなければなりません。

自動車の引き継ぎには相続税がかかりますが、その価値は買った時の価格ではなく相続した時の市場価格で判断されます。例えば20年以上も乗り続けてきた自動車を相続する場合、市場価値はゼロになっているので、事実上相続税はかからないです。

家電製品や家具

家電や家具の適切な処理方法は、不用品回収業者に引き取ってもらうか、まだ使える物ならばリサイクルショップに売却すると良いでしょう。

家電や家具を相続する場合も、自動車と同じく相続税の対象です。これらの家電も相続時の時価が評価基準となっており、パソコンは4年、テレビは5年、冷蔵庫や洗濯機は6年で減価償却を行い、以降は資産価値はほぼゼロになります。従って古くから使っている家電は、相続税は掛かりませんし、そもそもテレビや洗濯機などは、金額が(土地や自動車等と比べて)二束三文なので、税金の計算にはほとんど影響を及ぼさないでしょう。

服(着物)

着物は素人では中々価値が判断しにくい遺品です。ゆえに、処分する際は着物の買い取り業者に査定してもらうのが良いでしょう。着物は汚れや傷みがあっても、高値で買い取ってくれる場合もありますので、遺族で勝手に処理してしまうのは適切ではありません。

もし値が付かなかったとしても、多くの業者は無料での着物引き取りを行っています。厳密には着物も相続税の対象ですが、余程高価な物でない限り関係ありません。それ以外のスーツや洋服は、評価額はほぼゼロなので買取は望めません。ネットオークションで売れば小銭にはなるかも知れませんが、手間を考えるとゴミとして処分する方が効率的でしょう。

貴金属(宝石類)

貴金属や宝石類も個人で価値を判断するのは難しいため、専門の買い取り業者に査定してもらうべきです。なお、金やプラチナは毎日小売価格(1グラム当たりの値段)が明確にされているので、アバウトな評価額は自身でも算出可能です。

こうした貴金属類は、自動車や家電などと違って時間が経っても資産価値はあまり下がらないので、相続税の課税対象となる可能性が高いので注意すべきです。特に金(ゴールド)は名義が付いているので、税金逃れはまず無理です。

コレクション

そして遺品の中でも、レコード、切手、コイン、フィギュアなど、故人のコレクションの適切な処理は中々難しいです。こうしたコレクションはマニア以外にとっては何の価値も見い出せないでしょうから、遺族が相続するケースも少ないはずです。

普通に粗大ゴミとして処理しても問題はありませんが、中には希少なグッズなので高値で売れるものが混じっている場合もあるので、注意した方が良いでしょう。時間に余裕があるなら、専門店に査定に持っていくと良いでしょう。

主な遺品の適切な処理方法まとめ
・自動車は相続するにせよ処分するにせよ、一旦名義変更が必要
・家電や着物などの衣類はリサイクルショップで引き取ってもらうのが良い
・貴金属類は高値で売れるが、相続税の対象となるので注意
・切手やレコードなどのコレクションは、専門店に査定

このように、遺品を適切に処理するには中々手間がかかります。遺族に出来るだけ迷惑をかけないためにも、被相続人は生前整理を行っておくべきでしょう。

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