親や夫が亡くなったら行う手続き
世帯主が死去したら、家族が行わねばならない手続きが沢山あります。

親に生前整理を勧める上手な話し方

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生前整理は、自身が亡くなった後に残された家族に迷惑を掛けないように、生きているうちに物や財産など身の回りの片付け(遺品整理)をしておく事を言います。親が亡くなった後、残された子供達は単純に家(部屋)の片付けに迫られるだけでなく、遺産相続や名義変更などで様々な手続きが必要になります。印鑑や預金通帳、その他必要書類などの保管場所を生前から確認して、いざという時のトラブルに備えたい所です。

そうした手続きをスムーズに進めるために、高齢の親には生前整理をしてもらう方法があればベストです。とはいえ、生前整理を勧める際に単に「部屋を片付けておいて」と言うだけでは上手くいかないケースが多いです。「断捨離」なんて意識高い系ワードを勧めたところで、全く受け付けない高齢者も多数居るのが現実です。

高齢者が片付けするのは体力的に辛かったり、そもそも自分が死んだ後の事を考えるのは気分の良い話ではないですから。ゆえに、何とか親に生前整理を行わせるよう、上手な話し方を考えねばなりません。下記に「上手くいった」と評判の高い方法をまとめてみました。

方法その1;自分達も片付けを手伝うと譲歩する

親が家の片付けに乗り気でない場合は「私も一緒に片付けるから」と、子供達が協力して一緒に整理する意思を伝えるのが、上手く勧める方法の一つです。一人で行うのは大変だろうから・・・と気遣う親孝行の気持ちを表すことが重要です。

親が一人暮らしの場合は、捨ててはいけない大事なものの保管場所も自然と知ることが出来るというメリットも生まれるので、特に有効です。

方法その2;地震や台風のニュースが出たタイミングを狙う

タイミングとしては、日本の何処かで地震や台風などの大きな自然災害があった際が、生前整理の話を勧める良いきっかけになります。

「物が散らかってると災害時に危険だよ」と警告しても、平時ではその気になりにくいですが、大災害のニュースが報道されている時なら、高齢者も「断捨離」の必要性を実感しやすいです。

方法その3;ポジティブな行為だと認識させる

何より、部屋が片付けば日々の生活が過ごしやすくなる、気持ちが晴れやかになるなど、生前整理が前向きな行為だと、ポジティブに聞こえるのが上手な話し方です。

人間はネガティブな感情では前向きな行動は行いづらい、というのは様々な心理学的研究で証明されています。高齢者の生活というのは、健康面やお金の面など、何かと後ろ向きな感情が芽生えやすいので、とにかく親をポジティブシンキングにさせられるかどうかがポイントです。

逆に言ってはいけないのが「足の踏み場もない」とか「ゴミ屋敷みたいだ」等と、ネガティブな表現を使うことです。勿論、叱責するような言い方も良くないです。高齢者は一旦ヘソを曲げると中々改心しないので、気に障りそうな表現には注意すべきです。

エンディングノートを書いてもらえば更に良い

生前整理は家の片付け以外にも、親にエンディングノートを書いてもらう事も有効です。エンディングノートは、残された家族に対して伝えたい事を、生前のうちに記しておくメモです。

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介護や延命治療について、お葬式やお墓などの希望を知る事で、残された家族は迷いがなくなるので、精神的負担が大きく軽減されます。エンディングノートは遺言と違って法的な効力はありませんが、その分手軽に自由に書く事が出来るメリットがあります。注意点は、親に遺言を書いてくれと切り出すのは「遺産目当てで早く死んでほしいのか」と憤慨される恐れがあるので、エンディングノートを勧める際にも、やはりタイミングや話し方に気を付けるべきです。

親に生前整理を勧める上手な話し方まとめ
・子供達も「家の片付けを一緒に手伝うよ」と伝えるのが有効
・地震や台風などの自然災害のニュースが、話を勧める良いタイミング
・生前整理をポジティブに受け取るよう話し方を工夫する
・エンディングノートを書いて貰う方法も試す

生前整理は「死」に関する事も出てくるので、非常にデリケートな問題であり、下手な話し方だと親子関係が壊れるリスクもあります。ですから上記の通り、家の生前整理は老後を前向きに生きていくために有効である、とポジティブに伝えることが重要です。

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