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家を解体して更地にする費用の相場

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土地を売却する際は、家ごと売るか、解体して更地にしてから売るか、二つの選択肢があります。遺品整理する手間を省くために、家ごと解体処分したいと考える人も少なくないでしょう。

日本では家の価値は築年数が古くなるに連れて大きく下がり、築20年で売却相場はほぼゼロ、土地の値段だけになります。それどころか、あまりに古い家が建っている場合、更地よりも売却価格が安くなります(次の持ち主が解体する事になるため)。ゆえに、古い民家は解体してから売却した方が良いというのが一般的です。

但し、家を解体するにはかなりお金がかかるので、更地にした方が売却時に得だとは限りません。家の解体費用は、使われている素材によって大きく異なってきます。坪単価で比較すると、木造建築だと平均2〜3万円、鉄骨造の場合が3〜4万円、RC(鉄筋コンクリート)だと4〜5万円が、民家の解体費用の相場です。木造よりも鉄骨やRC造の方が、大がかりな重機等が必要になるので高くなる訳です。以下の表は、解体費用を更に細かくした内訳です。

作業 費用 内容
人件費 1.5万円/人 下記の作業費とは別に人件費が一人当たり15000円程度かかる。
内装解体 0.5〜1万円/坪 台所や風呂などの生活設備の撤去費用。 基本的に手作業なので単価が高い。
屋根解体 1000〜2000円/u 屋根瓦の撤去費用。廃棄物処理を行うと単価は上がる。
重機解体 3000〜5000円/坪 重機を用いて内装を一気に解体するコスト。概ね2〜3日で終了する。
基礎撤去 3000〜5000円/u 建物の基礎部分の撤去コスト。更に廃棄物処理費用がかかる場合もある。
樹木撤去 1万〜5万円/本 樹木の撤去にかかるコスト。幹の太さや処理方法の違い(伐採か抜根か)で費用は大きく変わる。
廃棄物処理 5000〜2万円/u 木材やガラスなどの処分コスト。業者によっては坪単価ではなく素材によって費用が決まる場合もある。
その他諸経費 合計5万円程度 建築リサイクル法の届出や道路使用許可などが必要な場合にかかるコスト。
解体工事全体 2万〜5万円/坪 解体業者によっては内訳を出さずに坪単価のみで計算するところもある。
立地や隣の家との境界線によって割増しになる可能性もある。

解体費用の大部分を占めるのが、作業員の人件費と産廃(ゴミ)処理費です。あまりに料金が安い場合、産廃を適切に処理せず山林などに不法投棄する悪質な業者の可能性もあります。業者選びは料金だけでなく、ネットで評判を確認するなどして注意すべきです。

あと他にも、隣の家との境界線によって、料金が変わるケースもあります。家同士の間隔が隣接している場合、解体作業の難易度が上がるからです。その他、立地条件などにより上記の解体費用は更に割増しになる可能性もあります。

解体費用に加えて、固定資産税が増額になる事にも注意!

それに加えて、家を解体して更地にすると固定資産税が増える事にも注意が必要です。正確には、民家の建っている土地は固定資産税が減額される(200平方メートル未満で6分の1)という固定資産税の優遇措置(※注)があり、更地にすればこの対象から外れるからです。

※注;「小規模住宅用地の特例」などと呼ばれます(自治体により名称は若干異なる)

このように、解体費用の相場は家の大きさだけでなく、木造かRCか、瓦屋根か否かや、硝子などの産廃の量などで大きく変わりますし、固定資産税の増額もあるので、売却時に家を解体すべきかどうかは一概には言えません。不動産は売買成立までに何年もかかる事もざらにあるので、家を売却をする際には慎重に判断するよう注意すべきです。

家を解体して更地にする費用の相場まとめ
・古い家は資産価値がゼロなので、解体してから売る方が得なケースが多い
・解体費用は坪当たり、木造家屋で2〜3万円・RC造で4〜5万円が平均
・更地にすると固定資産税が増える点にも注意

近年、全国的に空き家が増加している事が社会問題となっています。ボロボロになった家が解体されずに大量に残されている原因は、解体費用だけでなく固定資産税まで増えるのなら放置する方が得だという、持ち主の思惑があるからです。

東京の多摩ニュータウンや大阪の千里ニュータウンなど、昭和の時代は若者の街だったのが、今では全国平均以上に高齢化が進行している地域も少なくありません。このままでは東京都内でも田舎の限界集落のように、ボロ屋敷が放置される状況が続出しかねません。政府は、固定資産税に関する「法律の歪み」を早急に是正する事が求められています。

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