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亡くなった人の名義の家に住み続けても良いか?

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不動産は、所有者を明確にするために「名義」を自治体の登記簿に登録しておく必要があります。名義人が亡くなってその土地を相続する場合は、速やかに名義変更(相続登記)を行うのが望ましいとされています。では、もし名義を変更せずに、亡くなった人の名義の家に住み続ける事には、何か問題やデメリットはあるでしょうか?

実は法律的には、名義変更しないまま故人の家に住み続けても問題はないです。名義変更の期限は定められていませんし、しなかった場合でも特に罰則はありません。亡くなった人宛に固定資産税の請求が来ますが、それさえ支払っておけば問題になりません。ただし、名義変更しないのは法律上は問題なくても、相続等で色々とトラブルが起きる可能性があるので注意です。

名義変更しない場合のデメリットの一つが、不動産を売却したり、ローンの担保(リバースモーゲージなど)にする事が出来ない点です。名義を亡くなった人から直接売却相手に変更する事は認められていないので、一旦は登記簿を遺族の名義に変更して、その後改めて売却手続きを踏む必要があります。当面は住み続けるつもりであっても、将来的に家を売却するのであれば、早めに名義変更しておくのが無難です。

他の問題として、長期間名義変更を怠っていると、いざ変更する時にトラブルになりがちな事です。不動産を特定の相続人名義にする場合は、相続人全員の同意を証明する遺産分割協議書が必要です。しかし一般的に、相続人は時間が経つとどんどん増えていく可能性が高く、遺産分割が煩雑で困難になるので注意すべきです。

例えば、相続人の一人が亡くなった場合、相続権利はその子供に引き継がれます。場合によってはその配偶者や子供の子供へも引き継がれていくので、世代を経る毎に相続人の数はどんどん増えていきます。こうして世代を重ねて相続権利を持つ人が何十人にもなると、全員の同意を得る事は極めて難しくなります。

相続人の一人が反対したり、あるいは所在地が不明だったりすると、いつまで経っても名義変更は出来ません。結果として、その不動産を売却する事も出来ず、家も土地も荒れ放題になるという最悪の事態を招きかねません。こうなると、遺品整理どころの話では無くなります。

災害時に補償・賠償が受けられないデメリットも

また、地震や洪水などの災害に見舞われた際に、賠償が受けられないというのも大きな問題点です。東京電力は東日本大震災での原発事故被害地域への賠償を進めていますが、その補償は名義人に支払われる事になっています。そのため、家の名義変更を行っていなかった為に賠償金が受けられない人も出ており、大きな社会問題と化しています。

阪神大震災や東日本大震災のような被災者が数百万人クラスの大災害だと、特例処置の法律が作られて便宜が図られる事はあります。しかし被災者が少ない局所的な災害だと、特例がない可能性が高いです。きっちり不動産の名義変更を行っておくことは、災害に対する保険やリスクヘッジの意味もあるのです。

亡くなった人の名義の家に住み続けても良いのか?
・名義変更しなくても家に住み続けられる。相続税さえ支払えば問題ない
・ただし不動産を売却したり、ローンの担保にする事は出来ない
・世代を経る毎に相続手続きが困難になるデメリットもある
・災害時などに賠償が受けられない可能性がある

このように、名義変更はしなくても法律的な罰則があるわけではないので、亡くなった人名義の家に住み続ける事は理論上は可能です。しかし、後々に相続や災害でのトラブルを避けるためにも、遺品整理の一環という意識で、不動産の名義変更は早めに行うべきですよ。

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