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本山納骨とは?行う時期や料金

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故人の遺骨は、昭和の時代までは菩提寺のお墓に埋葬するのが一般的でした。しかし近年は、都会への移住、核家族化、またお墓の料金が高すぎることで、お墓を持たない家庭も多くなっています。都心の納骨堂、海に散骨する、骨仏として供養してもらう、など形式は様々ですが、その中に極めて安い料金で済む「本山納骨」という方法があります。

本山納骨は、平安時代から行われてきた歴史の長い埋葬方法です。浄土宗や真言宗などの仏教では、宗祖や開祖が祀られた特別な位置付けにある寺院を「本山」と呼びます。その本山に、遺骨を合祀形式で埋葬してもらう事を本山納骨と呼びます。

本山の多くは関西にあるため、滋賀の比叡山延暦寺や和歌山の金剛峯寺など、関西圏ではしばしば本山納骨が行われてきましたが、反面関東での認知度は低いです。

本山納骨の最大のメリットは、新たにお墓を買う必要が無いため、料金が極めて安く済むことです。一般的なお墓を立てる場合、墓地の永代使用料や墓石料金が必要で、東京なら平均200万円以上掛かりますが、本山納骨の料金は1万円〜10万円程度で済みます! しかも、納骨後の維持管理費などのお金も必要ないので(言い方はあれですが)非常にコスパの良い供養方法です。

さらに本山納骨は、宗祖の眠る寺院で供養してもらうという事で、信仰の厚い信者にとっては嬉しい弔われ方と言えるでしょう。本山は宗派にとって最も重要な存在であるので、信頼性の高い運営がされるという安心感もあります。

また本山納骨は、多くの寺院で宗派を問わず受け入れてくれるうえ、後述するように納骨の時期も特に制限はありませんので、デメリットがほとんど存在しない供養方法です。

ただし、申し込み方法はお寺によって異なるため、事前に確認しておく事が重要です。

本山納骨可能な寺院その1=浄土宗・知恩院(京都)

例えば京都にある浄土宗総本山=知恩院は、本山納骨ができるお寺の代表例です。知恩院では年中無休で9時〜16時の間で納骨を受け付けており、事前予約の必要もありません。申込書に住所氏名などに必要事項を記入し、提出します。

知恩院
宗派 浄土宗
住所 京都市東山区林下町400
受付 年中無休で9時〜16時
予約不要
必要書類 火葬許可証の原本
料金 4万円
備考 宗派は問わず誰でも受付可能

申込用紙は、寺院内の志納所に備え付けてある他、公式サイトからダウンロードも可能です。必要書類は「火葬許可証」の原本のみですが、記載は無いですが一応印鑑は持参する方が無難でしょう。宗派を問わず誰でも受け付け可能で、料金は4万円と格安です。

本山納骨可能な寺院その2=和宗・四天王寺(大阪)

別の例として、大阪の和宗総本山四天王寺では、火葬許可書の原本の他に、印鑑、戒名(俗名でも可)などが必要になっています。やはり宗派を問わず納骨が可能で、料金は1万円(個別の回向を希望した場合は3万円)で、事前予約も必要ないです。骨仏として有名な一心寺からも、ほど近い場所です。

四天王寺
宗派 和宗
住所 大阪市天王寺区四天王寺1-11-18
受付 8時30分〜17時30分(予約不要)
必要書類 火葬許可証の原本、印鑑、戒名など
料金 1万円(個別の回向は3万円)
備考 宗派は問わず誰でも受付可能

本山納骨可能な寺院その3=浄土真宗・西本願寺(京都)

一方で、浄土真宗の東本願寺や西本願寺など、信徒でなければ本山納骨が出来ないお寺もあるので注意が必要です。そして、納骨後は二度と遺骨の取り出しはできないため、遺族や菩提寺などと揉めないように、あらかじめ十分に話し合ってから決める事が重要です。

西本願寺
宗派 浄土真宗
住所 京都市東山区五条橋東6丁目514
受付 年中無休で8時30分〜15時30分(予約不要)
必要書類 火葬許可証の原本、印鑑など
料金 3万円〜(遺骨の容器の大きさで5万円〜)
永代経懇志は+3万円
備考 信徒のみ受付

また、宗派の本山であっても納骨を行っていないお寺もあります。例えば、東京にある日蓮宗の大本山である池上本門寺では、本山納骨は行われていません。日蓮宗の久遠寺は基本的に分骨(遺骨の一部だけを埋葬する方法)しか受け付けておらず、全骨の場合は200万円が必要です。このように東京や関東近郊では、本山納骨は馴染みが薄いのが実情です。

本山納骨は基本的に関西圏で広まった文化です。本山納骨には、特にこれといったデメリットは存在しませんが、あえて言うなら関東圏の人には利用しにくい事です。無論、東京に住む人でも、関西の四天王寺などまで出向いて本山納骨を行う事は可能です。

本山納骨とは?行う時期や料金まとめ
・本山納骨は宗派の本山に遺骨を合祀で埋葬する方法
・料金が10万円以内で、永代供養が可能とコスパが良い
・宗派を問わない寺院と「信徒のみ」という寺院があるので注意!

最後に本山納骨を行う時期ですが、基本的に制限はありません。詳しくは納骨(お墓へ埋葬)はいつ行うのか?のページに記載しましたが、法律上も宗教上も特に期限は存在しません。

目安としては法要の節目である四十九日がベターとされますが、別に火葬後すぐに行くのも、暫く自宅で骨壺を保管して家族の動きやすい時期まで待つのもOKです。既にあるお墓から墓じまいをして、本山を遺骨に託す形式に変えるのも、問題ないそうです。

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