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お寺の法要(月参り)の上手な断り方

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お寺の檀家になっている家庭では、月命日にお坊さんを自宅に招いてお経を読んで貰う、月忌法要(月参り)をしている人も多いでしょう。しかし月参りには毎月のお布施(金額の相場は3千〜5千円程度)が必要ですし、当日はスケジュールを空けておく必要があるなど、色々と面倒な点が多いです。

死生観が多様化し、宗教を信じない人が増えている昨今では、お寺の毎月の法要を断りたいと考えている人も多いはずです。しかし突然「今月からもう月参りは要りません」などと高圧的な話し方だと、お寺側から「じゃあ檀家をやめますか?」と言われ、高額な離檀料を請求されるなどのトラブルもありえます。

檀家を辞めるとなれば墓じまいする事になるので、新たな遺骨の供養方法(納骨堂や散骨など)を考えて手続きしたり、全ての親戚を説得する必要もあるでしょうから、それはそれで大変な作業です。お墓はそのまま維持して、月参りだけを辞めたいのであれば、できるだけ角が立たないよう、上手な断り方をする必要があります。

最も自然な話し方は、段階的に月参りを縮小していくという断り方です。まずは毎月の法要だけ断るようにして、年に1〜2度、命日やお盆だけ来て貰うように変更する訳です。法要を断る理由を聞かれた場合は、仕事が忙しくなって休みがとれない、最近は体調が優れないなど、家庭の事情でこれまで通り続けるのは難しい事を伝えると良いでしょう。面と向かって断るのは気が引ける人は、電話で連絡する方法も有効です。

お寺にとって毎月の法要は貴重な収入源ゆえに、簡単には聞き入れられないケースもあります。もし、金銭的には続けても問題ないが、毎月スケジュールを空けるのが困難という人は、年1回・命日の法要で12回分のお布施を払うと提案すれば、受け入れられる可能性は高いです。

一方、金銭的な問題がある場合は、素直にお金がない事を理由に断るべきです。金銭的な事情と言われれば、お坊さんも咎めようがないですし、お布施を減額する交渉に持ち込める可能性も十分あります。

このようにして、法要を年に1〜2度に減らしてみて、本当に完全に不要だと思うのであれば『檀家を辞める覚悟で』月参りの完全廃止を申し出てみるのです。七回忌や13回忌など、年忌法要のタイミングに合わせて話を切り出すとスムーズに進みます。いきなり全てを止めるのではなく、段階を踏んで「やはり負担が大きいので辞めたい」との申し出なら、お寺側も諦めがつきやすいのです。

完全に法要を無くすには、檀家を辞めるしかない!?

とはいえ、お寺にとって檀家が減るのは死活問題ですから、強引に引き止めようとしてくる事も考えられます。「お墓を維持するなら月参りは絶対必要です」と言うお寺もあるでしょう。「月参り無し=檀家を辞める事だ」と脅してくるかも知れません。そのような話になった時、はじめて完全に檀家を辞める事も検討すべきです。

★関連ページ;檀家をやめる方法 お墓を解体〜撤去する「墓じまい」について

前述のように、檀家を辞めるには墓じまいが不可欠ですから、何かと大変な作業になります。先祖代々の家墓の場合、自分の親や祖父だけでなく、会ったこともないご先祖様も供養している訳ですから、別の場所に移したり、散骨したり等を本当に行っても良いものか?と不安になるでしょう。たとえ自分が良くても、親戚が猛反対してくるかも知れません。

よって檀家を辞める事(=墓じまい)は、本当に最後の手段、覚悟の必要な決断となります。ですから、まずは月参りを縮小する話から始めて、徐々に断っていく話し方がベストです。

お寺の法要(月参り)の上手な断り方まとめ
・まずは法要の回数を年1〜2回に減らす事から交渉する
・直接言い辛ければ、電話で連絡する方法が有効
・完全に法要を絶つには、檀家を辞める覚悟が必要(寺や宗派による)

なお、檀家を辞める際には、お寺から離檀料を請求されます。相場は10〜20万円程度ですが、お寺と揉めた場合はボッタクリ料金を請求されるかも知れません。しかし、法律上は離檀料の支払い義務などありません。所詮は単なる手切れ金なのですから、先祖のお墓を撤去する覚悟があるなら、離壇料など値切り倒す位の気持ちが必要ですよ。

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