親や夫が亡くなったら行う手続き
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相続税を払うのと(生前贈与で)贈与税にするのはどちらが得か?

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相続税とは、被相続人が亡くなってその財産を遺族が相続する際に発生する税金の事です。相続税には「3000万円+600万円×法定相続人の数」という基礎控除枠があるため、多くの人は相続税の心配をする必要はありませんでした。しかし2015年より相続税の改正が行われ、支払う人の割合が増え、日本の全相続の10%程度まで増えてきています。

日本では資産の大半が高齢者が持っていること、そして長年の財源不足もあり、今後も相続に関する課税は強化されていくと予測されています。そんな相続税を節税するためのポイントは、あらかじめ被相続人が財産を出来るだけ減らしておくことです。

その方法は、生きているうちに財産を将来の相続人に譲渡する「生前贈与」です。贈与する際にも贈与税という税金がかかりますが、年間110万円の非課税枠があります。1年に110万円ずつ複数年に亘って贈与し続ければ、相続税を一切支払わずに相続人に財産を継がせる事が出来るという仕組みです。この非課税枠は1人に付き110万円なので、子供が3人いる場合はそれぞれに110万円ずつ贈与する事で、合計で年間330万円まで贈与税がかからなくなります。このように毎年贈与を繰り返す事を連年贈与と呼びます。

では子供に財産を譲渡する際、贈与を一切行わず相続税だけを支払う場合と、生前贈与を利用した場合はどちらが得なのか?節税効果が高いベストな方法を検証してみます。

言うまでもなく、財産が少額なら贈与税も相続税もゼロにできるので、比較はある程度お金がある家庭を想定せねばなりません。そこで単純な例として、1億円分の財産を子供一人が引き継ぐケースを考えてみます。

例;1億円分の財産を子供一人が継ぐ場合

相続税には「3000万円+600万円×法定相続人の数」という基礎控除枠があります。よって、1億円から3600万円を引いた6400万円に相続税がかかります。相続税の計算では、6400万円にかかる税率は30%なので1920万円、ただし控除額が700万円あるので、最終的な相続税額は1220万円となります。

次に、生前贈与の場合を考えます。財産の一部を贈与していた場合でも、残りの財産を相続する際は上記と同じく相続税の基礎控除枠が利用できます。ですから贈与するのは、1億円全てではなく6400万円で良いという事です。よって、6400万円分を贈与して贈与税が1220万円以下に抑えられるならば、相続のみの場合よりも節税効果が高い事になります。

ケース@;10年間640万円ずつ合計6400万円を生前贈与した場合

贈与税にも年間110万円の非課税枠があるので、640万円を贈与した場合は530万円に贈与税がかかる事になります。贈与税(特例税率)の計算では、530万円の税率は20%なので106万円、そのうち控除額が30万円分あるので年間の贈与税額は76万円です。

これを10年続けた場合の贈与税の総額は760万円。相続税のみの場合は1220万円でしたので、10年間生前贈与した方が500万円近く節税できるという結果になりました。

ケースA;5年で1280万円ずつ合計6400万円を生前贈与した場合

では、贈与期間が5年の場合も考えてみます。5年で6400万円贈与するには、年間1280万円ずつ贈与する事になります。非課税枠を除いた1170万円にかかる税率は40%なので468万円。

控除額が190万円あるので、贈与税は年間278万円です。これを5年間続けると1390万円、結果として贈与しない場合と比較して、むしろ税金が増えてしまいました。

★結論;相続税と贈与税がどちらが得かはケースバイケース

この単純な一例からも分かるように、相続と贈与のどちらが得かは、相続人の数や資産の額や贈与の年数によって変わるのです。身も蓋もない言い方ですが、各自のケースで計算・シミュレーションしてみるしか最適解は出せません。よく分からない人は、税理士に相談すべきです。

相続税と贈与税はどちらが得かの比較まとめ
・贈与税には年間110万円の非課税枠がある
・生前贈与する事で結果的に相続税が節税出来る
・相続と贈与のどちらが得かはケースバイケース
・多額で複雑な相続の場合は税理士に相談する方がベスト

基本的には、贈与を行った方が節税効果が高いケースが多いです。ただし、多額の節税をするためには長期に渡る贈与(もしくは多くの人へ贈与)の必要があるので、出来るだけ早いうちから税金対策として贈与を始める事が重要になります。

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